研究科について
木目込人形の部、押絵の部それぞれで、教授検定に合格し、
教授認定された後、真の技と心を理解したいと望む方のために用意されたのが研究科です。
さらに奥深い専門技術を学ぶ方におすすめしています。
現在まで、延べ5000人以上が教授認定を受け、教室を開講するなどして、活動しています。
人形づくりの奥は、きわめて深いものです。
木目込人形の部の研究科では、人形デッサン、金箔押し、紙塑人形、面相描き、
さらにボディから作る創作人形なども勉強します。
押絵の部では、デッサン、面相描き、結髪技法、布地染色など創造性に富んだ作品の作り方を勉強します。
大塚久花教授
人形学院に在籍して四十年近く。
様々な講師の先生方や先輩の指導を受け、人形作りを学んでまいりました。現在は、木目込人形研究科教室の教授を担当しております。
研究科コースへと進みますと、より高度な技術を学ぶことができます。表現の幅が広がり、制作意欲がますます湧いてくることでしょう。
毎年秋の「作品展」にはそんな皆さんの個性あふれる創作人形が並びます。日々、皆さんと共に創るよろこびに接し、胸がワクワクする時間を過ごすのをとても楽しんでおります。
楽しい人形作り、ご一緒に作って参りましょう。
宍戸久篁教授
木目込人形に出会い二十五年程になります。
人形を創るということの魅力にとりつかれ、勉強を続けてまいりました。たくさんの作品に取り組みましたが「自分なりに満足」という作品を創ることはなかなか難しく、楽しみと迷いの繰り返しであったように思います。
そんな中でも、毎年行われる久月人形学院の作品展で、たくさん並ぶ人形をお客様がご覧になり、にこやかにほほ笑まれ愛おしそうにされているご様子に、人形というものは見た人の心を優しくさせてくれるものなのだと感じております。
今までに教えていただいた事を一人でも多くの方々にご伝授させていただけましたら幸いに存じます。
昇優久教授
身の引き締まる思いでいただいた、久月人形学院の教授看板は、私に新しい人生の扉を開いてくれました。
今では研究科教室で、薄い和紙を幾重にも重ね仕上げる紙塑、胡粉作り、結髪技法や面相描き、創造性に富んだ作品の作り方を勉強しております。結髪を繰り返し練習することで綺麗なつむじに仕上がった時の喜びは言葉になりません。
面相描きで表情が決まりますが、手に汗をかきながら筆先に全ての神経を集中し、世界にひとつの顔の完成です。
趣味の世界がやがて指導する立場に拡がり、たくさんの仲間に出会えました。人形作りは極めて奥深いものです。今後も楽しみながら作っていきたいと思います。
田谷華惠教授
押絵に出会ったのはもう三十年以上前のこと。
近くのお年寄りが作っていらした作品のお顔がとても可愛らしく、美しく描かれていたのに感動し習い始めました。
今ではきれいな色、奥深い色の出し方にも注意しながら丁寧に作っていく過程を楽しんでおります。簡単にはいかないことも有りますが、集中して一つずつのパーツを完成させ、組立てていくと達成感を感じます。
教授になり皆さんの作品のお手伝いをするようになりましたら、自分自身の勉強になる部分も多くなりました。
これからも皆さんと一緒に成長していきたいと思っております。
教授の資格を取得し、認められますと華麗会へ入会することができます。
華麗会は、会員相互の親睦や技術向上を目的とし、作品展示会をはじめ、親睦会など各種イベント事業を行います。
また、会員になる事でご自分の教室を開校できるだけではなく、様々な特典を受ける事ができます。
久月の伝統的な
人形制作技術と、
美しい人形づくりの心を
一緒に学んでみませんか?